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石川県能美市で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けたドローン配送実証実験を実施
石川県能美市(市長:井出 敏朗)と株式会社NEXT DELIVERY (山梨県小菅村、代表取締役:田路 圭輔、以下NEXT DELIVERY)は、2024年3月28日(木)に地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けたドローン配送実証実験を実施いたしました。
【実証実験概要】
1.背景と目的
能美市の人口と世帯は令和5年9月1日現在、人口49,681人、19,932世帯、高齢化率は約27%です。今回対象とする宮竹小学校区は、人口2,349人、外国人が497人と21%が外国人であり、北陸先端科学技術大学院大学の学生と教員が住む旭台を除くと高齢化率は34.6%と市内エリアとしては高い高齢化率となっています。現在、能美市では生活する上で車の運転は必須となっていますが、運転への不安があるため、村内でのみ運転をしている高齢者もいます。
買い物については、エリアの日用品小売りが1店舗、作り酒屋が1店舗と極端に少なく、移動スーパーが定期的に来ています。「自らが求める物」の買い物は隣接する白山市鶴来地区や能美市辰口小学校区までいかなければならないため、車での移動が確保できない場合は唯一の公共交通機関であるバスや民間タクシーを利用しなければならないのが現状です。
このような背景を受け、ドローンを活用した買い物弱者対策による日常生活の利便性の確保、地域住民の理解度向上を目的として実証実験を実施いたしました。
2.実施内容
3月28日(木)にエアロネクストが物流用途に特化してゼロから開発した可搬重量(ペイロード)最大5kg、最大飛行距離20kmの物流専用ドローンAirTruck*3を使用し、ドローン配送の実証実験を実施しました。
買い物不便地域に対するフードデリバリーを想定し、まず能美市辰口町の カレーのチャンピオン辰口店 から車でこくぞう里山公園まで配送し、こくぞう里山公園から北陸先端科学技術大学院大学グラウンドへ(片道距離5.5km、約12分)をお届けしました。ドローンで配送されたチャンピオンカレーを受け取った金岡俊弥さんは、「新しい配送サービスで期待したい。大学は山間部にあるので、とても助かる。これまで40分歩いてチャンピオンカレーを買いに行ったことがあるので、ドローンで届いて驚いた。」とコメントしています。
今後も地域住民への理解促進及び地域課題の解決へ向けドローンをはじめとする次世代高度技術を活用しドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装に向けた検討を進めてまいります。
資料
*1 新スマート物流
物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応、等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術、等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム(O.P.P.)による共創で実現を目指す。
*2 新スマート物流SkyHub®︎
エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存の陸上輸送とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。ドローン配送が組み込まれた、オープンかつ標準化したプラットフォームで、ドローンデポ®︎を拠点に、車とドローンを配送手段として、SkyHub®︎TMSをベースに、SkyHub®︎Delivery(買物代行)、SkyHub®︎Eats(フードデリバリー)、SkyHub®Medical(医薬品配送)、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開、提供する。
SkyHub®︎の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流2024年問題に直面する物流業界において、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。
*3 物流専用ドローン AirTruck
次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローン。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®*4により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。日本では各地の実装地域や実証実験で飛行しトップクラスの飛行実績をもち、海外ではモンゴルで標高1300m、外気温-15℃という環境下の飛行実績をもつ(2023年11月)。
*4 機体構造設計技術4D GRAVITY®
飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。
【石川県能美市とは】
*能美市詳細については https://www.city.nomi.ishikawa.jp/www/index.html をご覧ください。
【株式会社NEXT DELIVERYとは】
「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流™インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る世界へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHubの実質的な企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、製造、販売、レンタル及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。
*会社概要は https://nextdelivery.aeronext.co.jp/ をご覧ください。
*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴ、NEXT DELIVERY、並びに「4D GRAVITY(R)」「SkyHub(R)」「ドローンデポ(R)」「ドローンスタンド(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。