ドローン配送の未来

ドローンこそが
「新しい社会インフラ」

イラスト:森 果の子

エアロネクストグループは、ドローン配送を、「物流起点での新たな社会インフラ構築」という大きな視点でとらえています。私たちは、「実証実験」を超え、「実用化」と「社会実装」に注力しています。少子高齢化や人口減少が進む中、私たちのドローンは「物流弱者」だけでなく、「買物弱者」や「医療弱者」さらには「災害弱者」に手を差し伸べます。現在複数の地域ですでに住民サービスを推進していますが、今後も、より対象地域を増やし、住民の方々の日々の生活の利便性を維持すると共に、有事においてはアクセスが困難な場所への迅速な物資や医薬品配送などで貢献していきたいと思っています。

次世代物流の扉を開く
新スマート物流SkyHub®

「新スマート物流SkyHub®」は、陸送と空送を組み合わせたベストミックスを通じて、持続可能な地域物流インフラの再構築を進める取り組みです。私たちはパートナーと連携して、物流業界が直面する物流2024年問題をはじめとするドライバー不足や物流コストの上昇といった課題に立ち向かいながら、日本全国のコミュニティの持続可能性を高めるために尽力しています。EC化が進む中で、増え続ける宅配物の効率的な配送システムの確立は、環境負荷を軽減する一助となります。

災害支援活動への貢献と
フェーズフリーの取組み

特に災害時には、私たちのドローンが孤立した地域や避難所へ迅速に救援物資を届け、多くの命を救う手段となります。例えば、能登半島地震の際、ドローンは医薬品配送を通じて、避難所や孤立地域の住民に直接、迅速に支援を提供しました。この活動を通じて、ドローン配送の有用性と迅速性が再確認されました。そして新スマート物流の実装こそが、有事に備え平時から事前に体制を整えておく「フェーズフリー型の災害物流対策」になりえることがあらためて認識されています。

飛行レベル3.5・複数機運航で
ますます広がる可能性
ドローン配送の事業化へ

私たちは、新設の「レベル3.5」で国内初の承認を受け、初飛行を実施しました。その後全国各地の実装地域で「レベル3.5」飛行を実施しており、さらなるドローン配送の事業化を推進しています。 レベル3の規制を条件付きで一部緩和、撤廃するレベル3.5の導入により、特に過疎地域での実用的な運用が現実的になり、今後より多くの地域でドローン配送のメリットを享受できるようになります。 また、遠隔で運航・監視する体制をいち早く進め、すでに1人のリモートパイロットが複数機体の運航・監視できる体制(複数機運航)の試験運航も始めています。私たちは、ドローン配送、ならびにレベル3.5飛行のトップクラスの実績を持ち、日々更新しています。

持続可能な未来への旅
過疎地から都市部へ 

現在、ドローンを通じてより豊かで持続可能な社会を構築するために、新スマート物流の取組みによって日々着々と過疎地でのドローン配送の社会実装を進めていますが、その実績を積み上げ、ドローンの有用性と運航の確かさを証明し、いずれは地方都市や大都市に展開を進めて、ドローンだからこそ解決できる本質的なニーズを確認、証明できれば、都市部でのドローン配送も実現していくと考えています。 ドローンが日常の風景となり、誰もがその恩恵を享受できる未来を創造するために、エアロネクストグループは全力を尽くしています。「新しい空域の経済化」の実現に向け、私たちは持続可能な技術の開発と社会への実装を推進し続けます。