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三重県伊賀市で「空の移動革命」実現に向けた「ドローン物流」事業モデル検証のための実証実験を実施~トラックと連携して宅配荷物をドローン輸送する実証は日本初~

三重県(知事:一見 勝之)と、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長:佐瀬 真人 以下、デロイト トーマツ)、株式会社エアロネクスト (東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路 圭輔、以下エアロネクスト)、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口 義隆、以下 セイノーHD)、日本航空株式会社(東京都品川区 、代表取締役社長:赤坂 祐二 、以下 JAL)は、1月13日(金)に、三重県伊賀市(市長:岡本 栄)において、 三重県における「ドローン物流」事業モデル検証のための実証実験を実施しました。

本実証実験は、三重県が令和4年度に実施している「【空の移動革命】実現に向けた先進的ドローン物流調査事業」*1におけるデロイト トーマツとの委託契約に基づき、ドローンによる物流の事業化に つなげることを目的に実施したものです。また、本実証実験の結果は2月14日(火)に開催される予定の「三重県「空の移動革命」実現に向けたシンポジウム2023」で発表を予定しています。

写真左よりセイノーHD 執行役員 河合秀治、デロイト トーマツ 航空宇宙・防衛セクター ディレクター 谷本浩隆、三重県 デジタル社会推進局 局長 三宅恒之、伊賀市 副市長 大森 秀俊、 エアロネクスト代表取締役CEO 田路圭輔、JALエアモビリティ創造部 オペレーション企画グループ長 田中 秀治
伊賀市大山田地区で荷物を配送する物流専用ドロン”AirTruck”
ドローン配送された食料品を受け取る地域住民モニター(大山田東グラウンドにて)

 

実証実験概要

  1. 内容及び目的
    三重県では「空の移動革命」実現に向けて、県内におけるドローンを活用した物流のユースケース 検討を行った上で、それに対応した事業モデルを構築し、課題を抽出・解決することによるドローン 物流の事業化を目指しています。本取組の一環として、本年度検討を行った事業モデルについて、ドローンの飛行に関する課題を抽出することを目的に、ドローン実機を用いた実証実験を行いました。
  2. 検証内容と検証ポイント
    本実証では下記2つのユースケースを想定し、モニター役の地域住民へサービスを提供するとともに、アンケート等を通じてサービス利用者・提供者それぞれの観点から、構築した事業モデルの「実現可能性」や「持続可能性」について検証を行いました。
    ① 買い物代行:買い物に関する選択肢(場所・品目)が少ない条件不利地域において、買い物代行とドローン配送を行うことによる「買い物難民」問題の解決
    ②宅配輸送:車による荷物輸送の一部をドローンに置き換えることによる物流の効率化
  3. 実証実施体制
    プロジェクト全体企画・統括 三重県、デロイト トーマツ
    機体運航および実証企画(ルート選定等) エアロネクスト
    実証企画(物流ユースケースのアドバイス等) セイノーHD
    実証企画(運航に関する法規制のアドバイス等) JAL
    フィールド提供 伊賀市、阿波地区市民センター
    商品提供 アニーズ三平
  4. 実施内容
    本事業における調査・検討を通じて把握した地域課題の一つに「買い物難民」問題が挙げられます。本実証では、ドローン物流による当該問題の解決を図るべく、お客様役の住民モニターが注文した煎餅やチョコレート等で構成される「お菓子セット」(約3kg)の各商品をスーパー(アニーズ三平)で買い物代行し、隣接するせせらぎ運動公園(伊賀市平田)から大山田東グラウンド(同 猿野)までの片道約9kmを、ドローンにより約20分でお届けしました。
    機体はエアロネクストが開発した日本初の物流専用ドローンAirTruck*2を用い、レベル2飛行(無人地帯上空での目視内自律飛行)を行いました。
    到着した商品は偏ったり崩れたりすることなく、無事、大山田東グラウンドで待っていた地域住民モニターの手に届けられました。ドローンで届いた商品を受け取った地域住民モニターの方は、「お菓子は荷崩れしておらず、入っていた煎餅も割れていない完璧な状態で受け取ることができた。注文からこんなにも素早く手元に商品が届くのはありがたい。今後は高齢化が進み、スーパーへの移動も不自由になると思うが、生活を維持するためにもドローンの活躍に期待している」とコメントしています。
    また、荷物輸送量が少ない一方で、輸送距離・時間が長く、物流の効率化が求められる当該地域において、宅配荷物(約3kg)を伊賀市千歳下水の三重西濃運輸上野支店からせせらぎ運動公園までトラックで輸送後、その先の大山田東グラウンドまでをドローンに載せ替えて輸送する、日本初の宅配トラックと連携したドローン物流の実証も併せて行いました。

トラックとドローンを組み合わせた物流により、荷物到着までの時間短縮に加え、トラック ドライバーの労働時間短縮や走行距離短縮による燃油消費量の削減等、住民と配送業者双方に様々な メリットをもたらすことが期待されます。
今後は、県内の様々な地域課題の解決及び地域における生活の質の維持・向上を図るべく、本実証を通じて抽出された課題の解決やその後のドローン物流の事業化を目指してまいります。

実証実験に使用された日本初の物流専用ドローン“AirTruck”(技術検証試験機)
ドローン配送された商品(お菓子セット)
宅配トラックからドローンに荷物を載せ替え目的地へ配送

 

以上

(資料)

*1 【空の移動革命】実現に向けた先進的ドローン物流調査事業
三重県における「空の移動革命」実現に向けて、ドローン物流において課題となっている人件費をはじめとしたコストや有人地帯上空での飛行ルートが制限されることによるサービス範囲の限界などの解決に向けて、国が制度改正を踏まえて解禁を予定しているレベル4飛行(有人地帯での補助者なし目視外飛行)によって可能となる飛行形態の可能性の調査及び実証を先行して実施し、ドローン物流の事業化につなげることを目的とする。

*2 物流専用ドローン AirTruck
次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローン。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®*3により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績をもつ。

*3 機体構造設計技術4D GRAVITY®
飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。

【デロイト トーマツ コンサルティング合同会社とは】
国際的なビジネスプロフェッショナルのネットワークであるDeloitte(デロイト)のメンバーで、日本ではデロイト トーマツ グループに属しています。デロイトの一員として日本のコンサルティングサービスを担い、デロイトおよびデロイト トーマツ グループで有する監査・税務・法務・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーの総合力と国際力を活かし、あらゆる組織・機能に対応したサービスとあらゆるセクターに対応したサービスで、提言と戦略立案から実行まで一貫して支援しています。4,000名規模のコンサルタントが、デロイトの各国現地事務所と連携して、世界中のリージョン、エリアに最適なサービスを提供できる体制を有しています。
*会社概要は http://www.deloitte.com/jp/dtc/ をご覧下さい。

【株式会社エアロネクストとは】
IP経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、テクノロジーで空を設計する会社です。コアテクノロジーは、重力、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術4D GRAVITY®︎。この4D GRAVITY®︎を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構成し、4D GRAVITY®︎ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに推進しています。また、ドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の実現のために戦略子会社を設立し、ドローン配送サービスの社会実装にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/company/ をご覧下さい。

【セイノーホールディングス株式会社とは】
セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。
*会社概要は https://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。

【日本航空株式会社とは】
創業以来、航空運送事業で培ってきた空の安全を守る知見と技術を活かして、ドローンや空飛ぶクルマに代表される次世代エアモビリティを日本のあらゆる地域に幅広く普及させていくことが、JALグループの責務であると考えています。これまでに日本各地の実証・調査に積極的に参画し、事業化に向けた取り組みを着実に進めており、2023年度には奄美群島にてドローン事業を開始する予定です。今後も、エリアごとにドローン、空飛ぶクルマが活躍する社会の絵姿を描き、新たな市場をリードしていきます。多様なエアモビリティが多頻度で飛び交う世界の実現を目指し、より多くの事業者が安心してエアモビリティを利活用できるよう、安全かつ円滑なオペレーションを支援するプラットフォームの構築も進めてまいります。
*会社概要は https://www.jal.com/ja/ をご覧下さい。

*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY®」「SkyHub®」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。