実績・事例

阿賀町

阿賀町が抱える課題

阿賀町は人口9,716人(R5.2.28現在)、中山間地域および特別豪雪地帯に該当し、人口減少や少子高齢化の進行が著しい地域です。また、町中心部から遠い山間部に散在する集落が多いことから、高齢者の日用品などの買物のアクセスについて、歩く以外の効率的な手段を提供することが課題となっています。

新スマート物流SkyHub®の導入

デジタル田園都市国家構想交付金Type1活用して、新スマート物流SkyHub®の社会実装を推進しています。
2022年3月の、オンライン服薬指導と組み合わせた医薬品配送、買物弱者⽀援の物資輸送を想定した日用品配送の実証実験、2023年3月の、自然災害による生活道路の分断を想定した緊急物資の輸送ルートの開拓、及び、買物弱者⽀援の物資輸送を想定した実証実験の、2度の実証実験を経て、2023年11月から町内に物流倉庫兼拠点となるドローンデポ®を設置し、地上と空を接続させる新たな物流システム「SkyHub®」を開始しました。

ドローンデポ®

既存物流とドローン物流との接続点に設置される、ドローン配送・陸上配送ができる仕組みを持つ倉庫。新スマート物流SkyHub®における拠点となる。
→阿賀町では以前給食センターだった建物を活用しています。

ドローンスタンド®

ドローン物流の起点および終点に設置されるドローンの離発着のための設備、場所。
→阿賀町では23ヶ所設置しています。(2024年3月時点)

実施中のサービス

阿賀町では、次のようなサービスを提供しています。(2024年3月現在)

地域の商店と連携したサービス

専用のアプリまたはLINEなどから商品を注文できる、買物代行・フードデリバリーサービスです。2024年3月時点で12の飲食店・商店と連携しています。

買物代行サービス

SkyHub®アプリで買物した地域の商店やスーパーなどの商品が、希望日時に個宅に届く買物代行・配達代行サービスです。

町内にあるスーパーマーケットの約300アイテムの食料品、日用品から商品を選び、希望時間を選択して注文できます。料金は配送料500円(税込)とサービス料(商品代金合計の10%)。正午までの注文を当日中にお届けしています。

フードデリバリーサービス

提携飲食店のフードをドローン便あるいはおクルマ便にてお届けします。料金は配送料100円/個(税込)です。

共同配送

ドローン配送

陸送で非効率なエリアや場所への配送をドローンに置き換えることで配送効率向上を目指して実施中。
・2024年3月末までに12ドローン飛行ルート開通済。
・上条保育園と連携しクリスマスドローン配送や高清水集落センターでは高齢者向けにおやつのドローン配送を実施。

阿賀町は、中山間地域及び特別豪雪地域に該当し、人口減少や少子高齢化の進行が著しい地域です。町中心部から遠い山間部に散在する集落が多く、路線バスの減便・廃線や小売店の休止などにより、生活に欠かせない日用品の購入、町内の医療機関への通院、処方薬の受取りが高齢者にとって大きな負担となっています。
こうした課題を解決するため、令和3年度よりドローン配送飛行実証実験を行ってきました。令和5年度にはドローンデポ(倉庫)の開設、飛行ルート開拓(23ルート)、フードデリバリー・日用品の配送サービスを開始し、住民の皆様にご利用いただいております。今後は、オンラインによる服薬指導及び処方薬配送のサービスや、災害により孤立する集落を想定した被災地飛行ルートの開拓について、SkyHubと協力し、実現を目指していきます。

阿賀町役場総務課DX推進係 近藤 秀樹 様