実績・事例

【受託開発】JAXA 海洋浮遊物回収支援ドローンの設計・製作

概要

1.背景

宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、宇宙探査ミッションにおける観測実験を実施しており、観測後には海上へ落下した科学観測用大気球や、宇宙から帰還した観測ロケット実験データ回収モジュールRATS (Reentry and recovery module with deployable Aeroshell Technology for Sounding rocket experiment)などの小型装置等の機器や関連物資を船舶で捜索・回収しています。その場合、GPS情報と目視での探索で実施してきましたが、時間がかかることや、確実性の観点で課題がありました。また、通信が途絶した場合には、広い海上で対象物を船舶のみで探索することは非常に困難になります。

この課題に対し、船舶による探索を補完する手段として、海洋浮遊物を洋上で発見し、その後の回収作業を支援するドローンを開発する本開発が立ち上がりました。

今回開発した海洋浮遊物回収支援ドローンの離着水の様子

2. 目的

海洋上での浮遊物探索および回収支援において、船舶による探索を補完する手段として、回収作業をより早く、より確実に実施できる水上運用に適したドローンを開発すること。

ドローンにすることで、船舶上からの視野より高い位置から探索することができ、より広範囲が一望できること、マッピングで探索範囲が定量化できること、またGPSでの探索でも見つからない場合の方法として活用できることが大きなメリットとなります。

3.実施概要

1) 件名  「海洋浮遊物回収支援ドローンの設計・製作」
2) 期間   2026年1月~2026年3月 
3) 概要
海洋上における浮遊物の探索として、空撮による範囲探索および、機器投下による回収支援を目的とし、海洋上の運用に特化したドローンの設計・開発を実施。
4) 性能等目標
以下の項目を性能等の前提条件および目標とすること。
・自律的な範囲マッピング空撮 およびオペレータへのリアルタイムでの映像伝送が可能であること。
・海洋上(水上)に浮遊し、海洋上(水上)からの機体離発着が可能であること。
・機体から海洋上に、荷物の切り離しが可能であること。 等

水上運用に適したVTOL機を一から設計・製作。加えて、長距離探索を見据えた飛行性能評価として、CFD解析および風洞試験を行い、将来的な成立性を検証しました。

自律飛行の様子

4.今回活用したエアロネクストの実績とリソース

エアロネクストは、以下のような実績とノウハウ、リソースを生かし、本開発に取り組みました。

・2022年11月、国立広島商船高等専門学校との共同プロジェクトで、「準天頂衛星 みちびき」を利用し、自律航行船とドローンを協調制御させ、自律航行する船へのドローンの着陸を日本初で成功させました。
・様々な空力特性を最適化することにより、効率的で安定した飛行性能を追求しており、自社内で風洞試験とCFD解析ができる設備と人材を保有し研究開発を実施しています。

今後も、エアロネクストは、より一層高い技術力やノウハウを生かした研究開発により、社会課題の解決に貢献し、空のインフラの創造を目指してまいります。