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佐那河内村、セイノーHD、エアロネクスト、KDDIスマートドローンがドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた連携協定を締結~地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築を目指して~

佐那河内村(村長:岩城 福治)と、セイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口 義隆、以下 セイノーHD)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路 圭輔、以下エアロネクスト) 、株式会社NEXT DELIVERY (本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路 圭輔、以下NEXT DELIVERY)、KDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長: 博野 雅文、以下 KDDIスマートドローン)は、2023年5月10日に、ドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた連携協定を締結いたしました。

佐那河内村と、セイノーHD、エアロネクスト、エアロネクストの子会社である株式会社NEXT DELIVERY 、KDDIスマートドローンは、本年3月24日に、次世代高度技術の活用により新しい物流インフラの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施し、ドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流*1”SkyHub®“*2の社会実装に向けて検討を進めていました。

本協定は、その検討をさらに加速させ、相互の連携・協力により、ドローンをはじめとする次世代高度技術を活用した活動を推進し、地域発展に資する施策の推進を目的に締結するものです。

写真向かって左よりセイノーHD執行役員河合秀治、佐那河内村長岩城 福治、エアロネクスト代表取締役CEO田路圭輔、KDDIスマートドローン代表取締役社長博野雅文

新スマート物流におけるドローン配送で使用する日本発物流専用ドローン“AirTruck”*3

3月の実証実験でお弁当とお茶を配送した物流専用ドローン”AirTruck”

“スマートドローンツールズ”*5の基本ツールである、運航管理システムの画面

 

連携協定式の概要

1. 締結日
2023年5月10日

2. 協定の内容
ドローンをはじめとする次世代高度技術の活用により、以下の事項において連携・協定する。

  1. 佐那河内村における観光・産業・経済の振興・防災及び災害時の対応に関すること
  2. 佐那河内村の地域交通や物流が抱える課題の解決に関すること
  3. 佐那河内村の人材育成に向けた取り組みに関すること
  4. その他、全ての当事者間にて協議し必要と認めること

3.取り組みの概要(予定)
佐那河内村は、徳島市に隣接した立地でありながら、自然環境に恵まれており、この自然の中での暮らしが美しい景観を創り出してきました。住民の自然に関する関心も高く、村の将来あるべき姿、村のアピールポイントとして、「自然の豊かさ」についての意見が多く挙げられています。この意見をもとに、令和2年度に策定した佐那河内村総合計画においても、自然環境の保護・保全のため、環境への負荷軽減対策に取り組むことを、住みよい環境づくりの主要な施策・事業として挙げています。
また、佐那河内村は徳島県内の中山間地域に属する地域であり、生活する上で車の運転が必須となっています。一方で、佐那河内村の人口と世帯は、令和5年1月末現在で人口2,171人、942世帯、高齢化率は47.6%となっており、運転免許証を返納する高齢者も増加傾向にあります。運転免許証を持つ高齢者の中でも運転への不安があるため、村内でのみ運転をしている方もおり、これから先、買い物難民の増加が見込まれるほか、担い手不足のため過疎地に対する物流の問題が発生するなど、生活利便性の確保が困難になってきています。
今年3月に実証実験を実施した後、佐那河内村はデジタル田園都市国家構想交付金に採択されたことから、まず物流が抱える課題をデジタル技術で解決し、並行して観光・産業・経済の振興・防災及び災害時の対応や人材育成についても取組みを具体化してまいります。

5月10日に実施された連携協定式において、代表四者が以下のとおりコメントしています。

<佐那河内村長 岩城 福治のコメント>
佐那河内村において、近い将来、高齢者の買い物に関する課題や、過疎地域での配送可能日の減少の可能性など、これまでの生活利便性が維持できなくなることが考えられます。
今回の協定の締結により、まずは買い物支援及び物流に関する課題に着手することで、これから先の村民の生活利便性を損なうことなく、新たな生活スタイルの確立を図り、福祉の向上につなげられると考えており、佐那河内村としても、各社の取り組みについてできる限りの支援を実施して参ります。

<セイノーHD執行役員 河合 秀治のコメント>
セイノーホールディングスは、幹線輸送の強みを活かしたラストワンマイル配送領域において、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、生活困窮家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルの構築を積極的に推進・拡大しております。佐那河内村においては、住民の皆様が持続的に安心して暮せる住みよい地域づくりと住民サービスの維持、向上に向け、デポを起点として地域物流を集約、効率的な共同配送を進めます。更にドローンによる自動化を組み合わせることで、環境に優しいGreen物流のモデル構築に取組んで参ります。

<エアロネクスト代表取締役CEO田路 圭輔のコメント>
佐那河内村が四国地方で最初の協定締結となり、嬉しく思っています。新スマート物流は、地域社会が抱えるさまざまな課題に物流を起点に取り組む試みです。まずは地域物流が抱える課題をデジタル技術で解決し、並行して交通、観光、産業・経済の振興、防災と災害時の対応や人材育成についても取り組んでいければと思います。

<KDDIスマートドローン代表取締役社長 博野 雅文のコメント>
本協定に参画をさせて頂いたこと、大変嬉しく思っております。当社のモバイル通信、運航管理システムに加え、これまで蓄積してきたドローンの産業領域への適用ノウハウを最大限活用し、佐那河内村の抱える社会課題の解決を推進いたします。

この連携協定により、四者が相互に連携、協力し、村の課題や市民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用により、佐那河内村における地域の課題解決と地方創生に寄与してまいります。

以上

(資料)

*1 新スマート物流
物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応、等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術、等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム( O.P.P.)による共創で実現を目指す。

*2 新スマート物流SkyHub®︎
エアロネクストとセイノーホールディングス株式会社が共同で進める既存物流とドローン物流をつなぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。ドローン配送が組み込まれること、共同配送を実現する、オープンプラットフォームかつ標準化したしくみであることが特徴。SkyHub®︎の導入は、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。

*3 物流専用ドローンAirTruck
エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローンAirTruck。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®*4により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績(試作機での2021年度国内実証実験における飛行実績において)をもつ。

*4 機体構造設計技術4D GRAVITY®
飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。

*5スマートドローンツールズ
KDDIスマートドローン株式会社が提供する、ドローンの遠隔自律飛行に必要な基本ツールをまとめた「4G LTEパッケージ」に、利用者の利用シーンに合った「オプション」を組み合わせて利用できるサービス。「4G LTEパッケージ」は、全国どこからでもドローンの遠隔操作・映像のリアルタイム共有を可能とする「運航管理システム」や、撮影したデータを管理する「クラウド」、データ使い放題の「モバイル通信」の3つのツールをまとめて提供している。

【佐那河内村とは】
佐那河内村は、徳島県唯一の村であり、県庁所在地より 20 分程度に位置するにも関わらず、美しい自然の風景を残し、石積みなどの優れた景観も多く見られます。また、村内には古くから伝わる「講中」と呼ばれる相互扶助組織や「常会」「名中」と呼ばれる住民自治組織が多く存在しており、これらは、佐那河内村の自治の礎であり、地域の心と絆をつなぐ独特のコミュニティ組織として今もなお継承されています。一方で、全国的な少子高齢化が進行している中で、常会等のコミュニティ文化・自治文化や美しい風景等を維持することが困難になってきています。そこで佐那河内村では、次の世代へ向けて「村」の魅力を伝え、「環(つながり)」・「和(きずな)」・「話(コミュニケーション)」という3つの『わ』を育てて行くことを地方創生総合戦略の目的として掲げ、基本理念を「県唯一の村の『わ』 を次世代へ向けて育む」と定めています。
*佐那河内村詳細については https://www.vill.sanagochi.lg.jp/ をご覧下さい。

【セイノーホールディングス株式会社とは】
セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。
*会社概要は https://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。

【株式会社エアロネクストとは】
IP経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、テクノロジーで空を設計する会社です。コアテクノロジーは、重力、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術4D GRAVITY®︎。この4D GRAVITY®︎を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構成し、4D GRAVITY®︎ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに推進しています。また、ドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の実現のために戦略子会社を設立し、ドローン配送サービスの社会実装にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/company/ をご覧下さい。

【KDDIスマートドローン株式会社とは】
KDDIスマートドローンは、4G LTEなどのモバイル通信を用いてドローンを制御することで、安全な遠隔飛行・長距離飛行を実現するサービスの構築を行っています。ドローンによる新たなビジネスの実現や、点検・物流・監視・農業・測量などのさまざまな分野におけるお客さまのニーズに即した機動的なサービスの提供に取り組んでいます。
*会社概要は https://kddi.smartdrone.co.jp/ をご覧ください。

*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY(R)」、「SkyHub(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

 

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